インタビュー
松崎光正(三代目幸一光)様
〈プロフィール〉
昭和28年 東京都台東区生まれ
昭和46年 父松崎 幸雄(二代目昭玉)様に師事
昭和51年 多摩美術大学彫刻科卒業
同 年 (株)松崎人形に入社
平成 9年 芹川英子先生に師事
平成11年 第十七回伝統工芸人形展に入選
平成17年 東京都知事認定東京マイスターに認定
現 在 日本工芸会準会員
経済大臣指定 伝統工芸士
東京都知事指定 東京都伝統工芸士
インタビュー【動画】
Q.このお仕事に入られたきっかけをお聞かせいただけますか?
松崎氏:多摩美術大学の4年の時に父が亡くなりまして、仕方なく家業に入ったというのが本当のところです。私の周りには世界中を放浪している学生がいましたし、私も若いうちは好きなことをやろうと考えていましたが、卒業と同時に家業を継ぐことになりましたね。
かといって、すぐに仕事が出来るようになった訳ではないんですけど、幼い頃から職人さんと遊びながら家の仕事を見ていましたし、そういうのもあって次第に仕事を覚えて行きました。
Q.江戸節句人形の最大の魅力を教えていただけますか?
松崎氏:お節句をやっていたということが一番重要だと思うんですよね。それが文化ですから。我々が作る物はツールであって、それを続けて行くことがすごく重要だと思います。
古くは平安時代から続くしきたりですし、こういう人形に思いを託すという文化は日本にしかない独特のものですから。本当に昔の職人はすごいと思いますね。
Q.今後取り組んで行きたいことはございますか?
松崎氏:僕らはもう60歳を過ぎていますからね。これからは若い人たちが、生業としてしっかりとやっていけるようにしてあげなければいけないと思います。
日本の場合ですと、どんどん人形に固執して行っても面白いと思います。なかなか海外では難しいとは思いますけどね。まあ、やりようはいくらでもあると思いますね。