東京手描友禅とは
東京手描友禅の概要
1.東京手描友禅とは
東京手描友禅は、秘めた美しさと気品が特徴的な、江戸で花開いた町人文化を色濃く反映した伝統工芸品です。
2.東京手描友禅の特徴
構想から仕上げまでの工程が作者の一貫作業であり、単彩のなかにも粋な風合いを感じさせるのが特徴です。
東京手描友禅の材料
1.生地
生地には絹織物を使います。
2.青花紙
青花(露草の花の汁)を吸い込ませた和紙で、水を含ませたものを使用して筆で生地に下絵を施します。
3.糸目のり
染料が模様の他の部分ににじむのを防ぐために、生地の表面に防染用の糊を置きます。糊の線が糸を引いたように白く残るので、糸目と呼ばれます。
東京手描友禅の歴史
1.発祥
友禅染は、江戸時代の享保年間(1684~1687)に京都の絵師、宮崎友禅斉が創始したのが発祥と伝えられています。江戸で友禅染が盛んになるのは、文化・文政期(1804~1827)の頃で、大名のお抱え絵師の多くが江戸に移り住み、各種の技法が伝承されました。
2.発展
江戸で町人が経済の主導権を握るようになると、町人文化が花開き、生活美においても粋やさびの心が息づくようになりました。
江戸は大消費地として発展し、社会的に洗練された服装が要求されるようになっていきます。
東京手描友禅は、そうした知的要求に合わせて、単彩で粋な特色を持つようになり、江戸の町人文化を色濃く反映した工芸品として今日まで受け継がれてきました。
4.国の伝統的工芸品に指定
1980年、東京手描友禅は通産大臣(現経済産業大臣)より伝統的工芸品に指定されました。