インタビュー
ベッ甲イソガイ 磯貝 剛様
〈プロフィール〉
磯貝 剛 Tsuyoshi Isogai
ベッ甲イソガイ 統括
第3回 東京の伝統的工芸品チャレンジ大賞 入賞
江東区伝統工芸会 副会長
インタビュー【動画】
Q.このお仕事に入られたきっかけをお聞かせいただけますか?
磯貝氏:幼稚園の頃から工作ごとが好きで得意だったし、褒められもしたりで、「君んち、何か作ってる仕事やってるもんね」っておだてられると、その気になったりしていましたね。大学生になった頃には工房に通っていました。ワシントン条約で材料の入手が困難になった問題で、一度は教師の道も考えましたが、父のお陰で問題がクリア出来たことで迷いなくこの道に進みました。
Q.修行時代のことを聞かせていただけますか?
磯貝氏:技術は師匠である父から直接教わりました。その他で自分が作ってみたい物に関しては、その工房に出向いて、直接は教えてくれなくても、お話をお聞きしたり、探り取れるところは盗んだりして、どんどん作れる物の種類を増やしてきました。
Q.べっ甲の最大の魅力は?
磯貝氏:べっ甲が持つ自然な色合いですね。同じものを作っても、色によって価値が全く変わって来たりするので、そのあたりが魅力ですね。
Q.今後取り組んで行きたいことはございますか?
磯貝氏:私個人としては、見てくれた人があっと驚くような物を作って行きたいといつも思っています。工房全体としては、身につけて心地よいアクセサリーを引き続き作って行きたいです。あまり奇抜な物ではない方がいいのかなとも最近思っています。
Q.伝統を継承して行くことに対する思いを聞かせていただけますか?
磯貝氏:何かしら誰かしらに伝えて行きたいとは思いますね。繋げていく責任もあると思います。ただ、現時点では材料の問題(ワシントン条約ではべっ甲の国際取引を禁止しているため)がクリア出来ていないので、業界の若手で頭をひねって、永続的にやっていけるような体制を作って行けたらいいと思いますね。