江戸硝子とは
手作りだからこその温かみ
~オンリーワンであること~
「江戸硝子」とは、江戸時代からの伝統を受け継ぎ、手造りで製造されたガラス製品のことを言います。
職人が丹精込めて作り上げた製品には、手作りだからこそ出せる独特のデザイン性と深みがあります。
機械による大量生産品とは異なり、1つ1つが全て1点もの、つまりオンリーワンなのです。
「東京の工芸品」から「日本の工芸品」へ
平成26年 経済産業省より伝統的工芸品として指定
江戸硝子は、平成14年に「東京の伝統工芸品」の指定を受けていましたが、平成26年に経済産業省によって伝統的工芸品としての指定を受けるにいたり、まさに日本を代表する伝統産業としての地位を確立したのです。
江戸硝子の製法は主に三つ
宙吹き、型吹き、押し型。
江戸硝子は、明治初めに東京・品川の官営工場(品川硝子製造所)において導入された西洋式硝子製造技術により、東京を中心に産業として発展した工芸品です。
主な製法は、次のとおりです。
- 宙吹き(ちゅうぶき)……吹き竿で自由に成形する技法。
- 型吹き……金型に吹き込んで成形する技法。
- 押し型……型で挟みプレスして成形する技法。
江戸切子と江戸硝子の違いとは
実のところ、江戸硝子に伝統的なカット模様(切子)を施した製品が江戸切子なのです。
宙吹きや型吹きなどの技法で一つ一つ手作業で作り出される江戸硝子に、これまた手作業で切子を施して行きます。どちらも必ず後世にに残したい伝統の技です。
-以下引用-
切子とは、ガラスの表面に金盤や砥石を用いて、いろいろな模様をカットする技法、つまりカットグラスのことです。
江戸切子を創始したのは大伝馬町でビードロ屋を営む加賀屋久兵衛です。久兵衛はビードロの製造技法の先進地であった大坂で学び、その後、江戸に戻りビードロ屋を開業し眼鏡、寒暖計、比重計などを製造していました。
切子技法によるキラキラと輝く精緻な文様は、それにふさわしいガラス素材クリスタルガラスを得て、より真価を発揮していきます。
引用:東京の伝統工芸品|東京都産業労働局|江戸切子